今からスポーツを始めたいというお子さんのために... 家族で取り組む食からはじめるアプローチとは?

今からスポーツを始めたいというお子さんのために... 家族で取り組む食からはじめるアプローチとは?

今からスポーツを始めたいというお子さんのために... 家族で取り組む食からはじめるアプローチとは?

今年の夏休みには様々なスポーツイベントが開催され、スポーツを観戦するなかで「自分もこの競技に挑戦してみたい」「とにかく体を動かしたい」など、スポーツを始めたいと感じた子どもたちもいるのではないでしょうか。子どもがやる気になることは保護者にとってもうれしいこと。でも一方で、練習についていけるのか、働きながらサポートできるのかといった不安も感じるかもしれません。スポーツをする子どもに対して、保護者ができる最大のサポートのひとつに食事があげられます。そこで、保護者の不安を解消するべく、これからスポーツを始めたい子どもを応援する食事についてご紹介します。

無理強いせず、段階的に品数や量を増やそう

スポーツを始める子どもをサポートする食事として、まず知っておきたいのが「食事の基本形」です。「食事の基本形」とは、「主食」「主菜」「副菜」「乳製品」「果物」の5つのグループが揃った食卓のこと。部活などに入り、熱心に取り組むのであれば、朝食や夕食など1日2回は「食事の基本形」を揃えることを目指したいところです。運動量が多い子どもは、特に「主食」と「主菜」をしっかりとることを意識してください。
とはいえ、これまでスポーツをしていない子どもや、5つのグループが揃った食事をとってこなかった子ども、「主食」「主菜」の量が少なめだった子どもにとって、「食事の基本形」が揃った食事をとること自体ハードルが高いもの。目にしただけで、お腹がいっぱいになってしまうかもしれません。そんな時には、「乳製品」は主菜の補助、「果物」は主食と副菜の補助なので、まずは、「主食」「主菜」「副菜」をちゃんと食べるよう心がけてみてください。「乳製品」「果物」は間食などで補食としてとるようにして、まずは1食を食べきることを目標に、段階的に食事量を増やしていくことをおすすめします。
また、夏休み中など、時間がある時は、子どもと一緒に食事をつくってみるのもいいですね。子どもの食に対する意識が高まり、少食の子どもでも、自分が作ったものだから…と、たくさん食べてくれるかもしれません。
ここで、スポーツを始める子を持つ保護者の皆さんからよく聞かれる疑問や不安について、ご紹介していきます。

Q.すでにスポーツをしている周りの子どもに比べて体が細くて心配です。当たり負けしないためにはどうしたらいいのでしょうか?


確かに高学年くらいになってくると、それまでスポーツをしてきたお子さんと、そうではないお子さんとでは、体格に差が出てくることもあります。当たり負けしないためには、筋肉だけでなく、元々の骨格を丈夫にすることも大事です。そのため、栄養素としてはたんぱく質やカルシウムを意識してとることが必要になります。
具体的には、たんぱく質が豊富な肉、魚、卵、大豆製品を主材料とした「主菜」を毎食2品はとるようにしたいですね。また、カルシウムは乳製品、魚、大豆製品、青菜などにも多く含まれていますので、「主菜」や「副菜」で取り入れられるよう工夫するとともに、お子さん自身には、朝食や間食などの補食で、「乳製品」を積極的にとるよう促すことをおすすめします。
体格差は目につきやすいので、つい他の子と比較してしまうかもしれませんが、成長や胃腸の状態などは子どもによってもさまざま。人と比べるよりも、「食事の基本形」をしっかり食べられているか、食事だけではなく睡眠がしっかりとれているかなど、生活全体をみることも大事です。

Q.プロテインなどサプリメントや栄養補助食品は子どもにとっても必要でしょうか?

A.
基本的には必要ありません。確かにたんぱく質(プロテイン)は身体づくりには大切ですが、毎食2品の「主菜」と「乳製品」をとることで、子どもなら必要な量を補うことができると考えています。
ただし、日常的には必要ないものの、まれにあると便利なこともあります。例えば、真夏の日中に、連続で試合がある時など。試合と試合の間に、エネルギーを補給するための補食が必要になりますが、衛生面が気になる暑い時季には、ゼリー飲料などが役立つこともあります。

将来的に、衛生環境が悪い場所に海外遠征する場合や、ウエイトコントロールが必要な場合などでは活用できることはあるかもしれませんが、国内で活動するジュニアやユース選手にとって、現時点では、日常的には必要ないと考えて良いでしょう。まずは、日々の食事でできることにしっかり取り組むことが大切です。

Q.共働きで補食をいつも用意できません。どうしたらいいのでしょうか?

A.
下校後に補食を食べてから練習に行く時、保護者が自宅にいないと、補食が用意されにくいということはあるかもしれませんね。また、長期休暇中や休日に、お弁当は用意できても補食まで作るのは大変、ということもあるのではないでしょうか。そんな時補食が常備してあると、子どもが自分で用意して食べたり、持っていくことができて便利ですね。

具体的には、エネルギーになる「主食」や、練習前後の「水分」の補給が重要になります。エネルギー源としては、パンや肉まん、バナナなどの果物は常備もできて便利ですね。また、チーズやヨーグルトなどの乳製品もそのまま食べられるので使える補食になります。水分補給という点では、豆乳はたんぱく源も含まれているので、補食としても重宝しますね。高学年くらいになったら「補食用のチーズがなくなったから、買っておいて」とお子さんから言うようになるかもしれません。

毎日が忙しくて、働いていると、子どものサポートを十分にできないと心配な方もいるかもしれませんが、逆に、そういった環境は子どもの自己管理能力を高めるチャンスとも言えます。最初に補食の必要性を一緒に理解しながら、常備さえしておけば、子ども自らが補食を準備して持っていくという習慣を身につけてくれるのではないでしょうか。そしてその習慣は、将来にわたって役立つはずです。

子どもがスポーツを始めるタイミングは、食について考え、見直すとても良い機会になります。家族そろって楽しく、一緒に取り組める機会となることを願っています。